BALANCE 2016 Summer
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24 美容師になってから独立するまで、いわゆる一般的な美容院や、個性的な美容院など、さまざまな店で経験させていただきましたが、その結果、自分でオープンする時は「全部できればいい」そう思い、頭にまつわる全てのことができる店という意味をこめて、店名に「HEAD SHOP」と入れました。「LIBERTAD」はスペイン語で「自由」。英語の「LIBERTY」と同じような意味ですが、英語より響きが好きで、あえてスペイン語で表現しました。 各美容院に「色」があると思いますが、自分の店は「ザ・美容院」がいいなって。オーソドックスなスタイルも特殊な施術も、たとえばアフロとか、まれにしかニーズがないものも、何でもアリです。 施術については「どこよりも早く、キレイな仕上がりができるサロン」という目標を掲げています。時間はお客さまにとって貴重なもの。休日に時間を割いて来て、同じ仕上がりなら、3時間かかるのと1時間半ですむのとどちらがいいかといえば、多くの方は、おそらく1時間半の方がいいですよね。 スタッフの教育面で大事にしていることは、無駄な時間をつくらないこと。たとえば、店で決めている練習は週1回、水曜の夜、2時間だけです。その時間はしっかり集中して、あとは好きな時に。決められた時間が多すぎて、やる気よりも「やらされている」気持ちが強くなると身につきにくいのではないかと思って。毎日やったとしても無駄にはならないでしょうが、メリハリを付けて、自ら意欲的に取り組む方が、効率的な練習になると考えています。 オープンして6年たちますが、当初のギラギラした感じから、いろいろな意味で安定感が出てきたように思います。マンネリ化している部分は変えていきながら、良い部分はキープからアップさせたいですね。 独立して、店名通り「自由」に、自分を解き放つことができていると実感しています。広告は一切出していないのですが、口コミで広がり、とてもありがたいことです。今は、店の評価=私の評価になっていますが、スタッフ一人ひとりが店の評価を背負うような存在になれたら、もっと飛躍していけるでしょう。 最近は、スタッフが積極的に意見してくれるようになったので、面白そうなことは取り入れていきたいと考え頭にまつわるすべてのことができる店どこよりも早く、キレイに仕上げる技術スタッフの自主的な行動が大事一人ひとりが店を背負う自覚をストレートな反応にテンションUP我慢して乗り越え、夢をかなえて耐えて…耐えて…乗り越えたその先に、素晴らしい世界が見えてくる。心の奥底からこみ上げてくるオーバーリアクションを見た時、この店じゃなきゃダメだ! と笑ってもらえた時、「絶対に辞められない」美容師として生きる決意を新たにし、美容師である自分を、認められる瞬間。ています。この傾向は、頼もしいですね。 美容師で良かったと思う瞬間は、お客さまがオーバーリアクションした時。喜びがストレートに伝わってきて、「ここじゃなきゃダメだ」なんて言ってもらえたら、美容師を辞めるなんてできないですよね。 夢をかなえるのに大事なことは、我慢。我慢して、諦めないこと。意見がぶつかっても、地道な下積み時代に息が詰まりそうになっても、乗り越えた先には、きっと素晴らしい景色が見えてくるはずです。It , s a Wonderful World

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